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消費者ニーズ の 変化 に おける ターゲット と SDGs

消費者ニーズ の 変化 に おける ターゲット と SDGs

ブランディングを行うにあたり、消費者心理が重要なものになります。
消費行動は消費者主導のものであり、企業側が主導のものではありません。消費者の好みと基準を満たした特徴のあるものしか選択されないというわけです。

 

消費者が「何に価値を感じるか」という消費の楽しみ方は刻々と変化しています。
「モノ」が少なく広く行き渡っていなかった時代には「モノ」に対する憧れや需要が見出され、所有することに価値が見出されていました。しかし「モノ」が溢れているこの時代、機能的な価値を提供するだけでは、消費者から選ばれにくくなっています。必要な「モノ」が入手しやすくなった結果「モノ」を所有することではなく「モノの購入、モノの使用」などから「得られる体験」に価値を見出す需要が高まった、というわけです。

 

改めて、「モノ消費」からの消費者ニーズの変化を見てみたいと思います。

 

「モノ消費」・・・所有することに価値を見出す消費
「記号消費」・・・記号(ブランド・デザインなど)による他者との差別化にに価値を見出す消費
「コト消費」・・・経験や体験に価値を見出す消費
「トキ消費」・・・誰が、誰に、誰と、何をするかという非制限性に価値を見出す消費
「ヒト消費」・・・ヒトを消費することで効用を得る消費(推し活・視聴者参加型オーディションなど)

参考:ニッセイ基礎研究所
現代消費潮流概論-消費文化論からみるモノ・記号・コト・トキ・ヒト消費-

 

そして、「モノ」も「コト」も反乱する中で、さらに次なる需要として注目されているのが「イミ消費」や「エモ消費」です。

 

「イミ消費」・・・商品・サービス自体の機能だけではなく、社会に貢献できるという付加価値に共感して選択する消費
「エモ消費」・・・心を動かされるような体験を含む消費のことを意味し、精神的な満足度を重視する消費

参考:訪日ラボ
https://honichi.com/news/2021/05/17/monokoto/

 

まさに、機能的価値から情緒的価値に、重きをおく価値観がシフトしているのがわかります。この「イミ消費」「エモ消費」2つに共通するキーワードが「SDGs」だと考えます。

 

この消費の主流となるのは「若年層」です。若年層に対する企業PRにおいて、企業がSDGsに対して本気に取り組んだ上で、共感を得られる方法で発信していくことが大切です。企業がSDGs貢献に取り組んでいることを消費者に「体験」として届けることで、実感と共に企業の理念を支持してもらえるのです。なかなか自らがSDGsに取り組む機会が見つけられない若年層にとって、貢献することができたという体験は大変貴重なものであり、その体験のきっかけを作ってくれた企業や商品に対する印象が上がる…というわけです。

 

代表的な例で言うと、脱プラスチックストローのスターバックスコーヒーの取り組みが有名です。コスタリカの海亀の痛ましい映像が拡散されたのを機に、プラスチックストローをゴミとしない宣言をしたスターバックスコーヒーは、若者たちを中心に多くの共感者を得ました。ストロー以外にもさまざまな取り組みをおこなっています。

 

スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社
全国に広がる多様なストーリー

 

SDGs貢献や社会問題解決は、決してスターバックスコーヒーのような大企業だけではなく、中小企業こそが取り組みやすいと考えます。なぜなら、地域に密着して直面している問題を把握していること、すぐに取り組める機動力があること、地域の企業との連携(パートナーシップ)ができていることがあるからです。

 

商品やサービスが持っているブランドの価値を、正確に消費者に伝達する役割とする「ブランドコミュニケーション」。「地域や社会への貢献」と言う切り口で、SDGsを自社のブランドコミュニケーション戦略に活用してみてはいかがでしょうか。

 

参考:独立行政法人 中小企業基盤整備機構
中小企業のためのSDGs活用ガイドブック(全国版)
参考:株式会社トランス
SDGsへの若者の関心度と好印象を持たれる企業の取り組み・プロモーション事例

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