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ディレクター日記

3202011

みんな一つのいのちを生きている

今日は、定期購読している雑誌のホームページにあるエッセーの一部をご紹介します。

このエッセーを書かれているのは、特別支援学校(旧・養護学校)の教諭である山元加津子さんです。

<以下、転載>
特別支援学校の卒業生のゆうこちゃんから泣きながら電話がかかってきました。

「どうしたの? 何があったの?」

泣きじゃくる声からただ事でないと思って尋ねると

「かっこちゃん、地震のテレビの女の子、お母さんって呼んでたよ、
ひとりぼっちになったって言ってたよ。寒くてお腹が空いたって泣いてたよ」

と言いました。

「ゆうこのご飯をあげたい。ゆうこは食べなくてもいいから、
かっこちゃん、持って行ってあげて。かっこちゃんならできるでしょう?
お願いだからそうして、あの女の子にゆうこのご飯をあげて、ごはん食べてほしい」

ゆうこちゃんはテレビに映っている映像を観て泣いていたのです。
私はゆうこちゃんをぎゅっと抱きしめたかったです。

「ゆうこちゃん、私も昨日の夜、スーパーで食べ物を買って段ボールに詰めて、
東北のお友達に送ろうとしたけれど、郵便局もコンビニも、
今は東北に送れないっていうお話だったの。
でもね、他に方法を探しているよ。
ゆうこちゃんには、ちゃんとご飯を食べてほしいの」

でも、ゆうこちゃんは

「みんなが食べていないのに、ゆうこだけご飯食べられないよ」

と言いました。そして

「日本はどうなるの? 日本はだめになっちゃうの?
ゆうこには何ができるの?かっこちゃん教えて」

と言いました。

「日本はだめにならないよ。ゆうこちゃんのようにみんながとても優しいから。
そして強いから、日本はだめにはならないよ」

知らず知らずのあいだに、私も泣いていました。

ゆうこちゃんに話しながら、きっと私は自分に言い聞かせていたのです。

「日本は優しい、日本は強い、だからだいじょうぶ。日本はだめにはならない。
きっともっともっと素晴らしい国となって立ち上がるよ。
今、つらく悲しい中におられる方、すべての方がまた、にっこり笑えるようになるよ」

と私はまた、電話を切ったあとつぶやいています。

このごろは、眠っているのか起きているのかよくわからないような中にいます。
きっとみなさんもそうだと思うのですが、被災されたみなさんのことが頭から離れないのです。

どうして、つらい方を見たらつらい気持ちになるのでしょうか?
きっと私たちはみんな、生まれる前から、愛でいっぱいにできているのかなと思うのです。

「あなたが悲しいと私も悲しい あなたが嬉しいと私も嬉しい」

そんなふうにできているのかなと思うのです。
だって、みんなでひとつの命を生きているから・・・。きっとそうだと思います。
日本中の人が、世界中の人が、みんな思いをひとつにして、
被災された方のことを思っていると思います。

最近CMでよく見る「こだまでしょうか・・・いいえ誰でも・・・・」と同じことなんでしょうかね。

自分も、今できることを考えて、小さなことかもしれませんが、一つひとつ行動したいと思います。

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